フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

レーティング(聴取率調査)

珍しく、東京も大阪も同じ時期に聴取率調査をやっている。
昔は、聴取率調査期間中ですなんてどこの放送局もわざわざ言わなかった。
それを言えば、調査にバイアスをかけるから遠慮していたということかもしれない。
とはいえ、その期間になるといきなりプレゼントが豪華になったり、ゲストがビッグになったりするので、リスナーは言われなくても感づいていたようであるが。
個人的には、この聴取率調査大いに疑問である。
これを統計と考えてはいけないというのは何度もここで書いているが、本当はどれぐらいのリスナーがいるのか、バイアスを全くかけない統計調査も必要ではないかと思うのだ。
レーティングは営業のツールである、科学的な分析などどうでもよいと言ったかっての上司の顔が思い浮かぶ。
クライアントの宣伝計画に有効であるかどうか、レーティングの位置付けなんてそういうものだ。
早い話リスナーそのものにはラジオ局はさほど興味を持っていないと言えないこともない。
私が関与している番組、前の聴取率調査では、まあまあいい数字が出た。
手ごたえを感じていなかったわけでもないのだが、そこそこの数字を見ても、本当にこんなに聞いているの?という疑問もぬぐえない。
テレビの数字はビビッドな印象を与えるが、ラジオの数字はどうも信用がおけないのだ。
先日、大阪のラジオ聴取率の詳細な資料を見せてもらったのだが、その数字を見て驚いた。
かって、若者の人気番組だった「MBSヤングタウン」の数字が信じられないほど低かったのだ。
土曜日は明石家さんま、日曜は笑福亭鶴瓶両師匠の出演。
どちらも面白いし、さんまさんの番組には話題のモーニング娘。騒動がからんで人の興味も引いたはずなのに。
昔のような深夜ラジオのファンなんて、今の若い子にはほとんどいないよとの声も。
私のセンスでは、もうついていけない時代になったのかもと少しがっくりしている。
本当にこの聴取率の数字、正しいの?
ラジオの人間が聴取率の数字に疑問を持っている間は、一般の人にもクライアントにも信じてもらえないかもしれない。
聴取率調査なんて、本当に意味があるのかと真剣に考え中の最近の私である。