フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

リスナーのつかみ方・3

昨日、他人があまり作ろうと思わない、あるいは作りたくても簡単には作れない番組を私はめざしていたと書いた。
言い換えれば、差別化された番組を作ることに専念してきたという意味だ。
後から来たものは、先駆者と同じような番組を作ってもなかなかリスナーをつかめない。
少し考えればわかることだ。
後から来たものが先駆者と同じような番組を作ろうと思えば、労力も資力もそれ以上にかかる。
それでやっと同じ水準の番組を作れたとしても、リスナーの移動などそう簡単には起こらない。
リスナーの生活習慣を変えるには、それに何らかのプラスαが必要になる。
つまり、更にプラスαを保障する労力と資力が要求されるということだ。
コミュニティFM県域局に勝とうと思えば、同じような番組をやっていては不可能というのが理解されるだろう。
金もない、労力もボランティアに頼るなどとなると、同じ水準の番組が作れるわけがない。
それで、県域に勝とうなんて無謀以外の何者でもない。
J-WAVEが開局時にTFMに対抗するためにとった手段は、全くコンセプトの違う番組作りだった。
TFMがやっていないこと、それに資力と労力を注ぎ込んだのだ。
同じことをやっていたら、それだけで体力を消耗する。
誰もやっていない番組作りを喧伝することで、結局安上がりな方法論を選んだのである。
FM802も、同じようにFMOがやっていないことに注力したのだろうし、東京で健闘していると最近評判のNACK5は、独自の番組作りを徹底している。
コミュニティFMに言いたいことは、FMとはこうあるべきだ、番組作りとはこうあるべきだという固定観念にとらわれないことである。
うちの編成方針はこうとか、そういうのは局のイメージを悪くするからやめてくれとか簡単に言う責任者がおられるが、できればもう少し頭を柔軟にしておいた方がいいと思う。
リスナーとか外の人が色々と批判するだろうが、「ねばならぬ」思考はコミュニティFMに良い結果をもたらすとは言えないのではないだろうか。
とはいえ、私のような意見はその意のあるところがなかなか伝わらないのが普通。
変な誤解をされないかと少し心配ではあるが、ひきつづき皆さんのコメントをお待ちしている。