フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

西村博之氏の慧眼

コミュニティFMと直接関係ないかもしれないが、私は2チャンネルの創設者、西村博之氏の現状分析には一目も二目も置くひとりである。
賛否両論あろうと、あれだけの巨大掲示板を作り上げただけでも大したものである。
しかも対外的な軋轢と向かい合う中で、実践に裏打ちされた時代を見るセンスが彼の中で育ったということも理解できるのだ。
彼の努力を矮小化しようとする人が多いが、批判する前にあれだけのものを作ってみろと私なら言うだろう。
彼の行為を反社会的だと糾弾する側に立ったところで、私には何の益もない。
むしろ良識を支える層からのバッシングに耐える彼の発言を聞くほうが、私にとっては有意義なのだ。


というわけで、今日は彼の発言について5/11付けitmediaの記事を参考にしながら少し触れてみようと思う。
ひろゆき氏、「ニコニコ」ヒットでも「動画は“来て”ない」〜「ニコニコ動画」の人気が止まらず、累計再生回数は3億回を超えた。だが「動画サイトはまだ“来て”ない」とひろゆき氏は慎重な見方>というタイトル記事である。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0705/11/news117.html
いくつかの彼の指摘を引用してみよう。


 ネット動画の普及とともに、Webの動画CMがクリエイター活躍の新たな場として期待されている。諏訪氏は「CM映像を安価に作るニーズが高まるのでは」と述べるが、ひろゆき氏はこれにも否定的な見方だ。
 「CMは、ものを告知するだけの目的ならば例えば『大根198円』とか連呼していればいい。ただブランディング広告となると、CMの質が商品イメージとリンクしてしまう。質の低い動画を使ってブランディング広告を展開しようという企業はそんなにないと思う」(ひろゆき氏)
 諏訪氏は「バズ広告のトリガーとしてはありえるのでは」と可能性を語るが、ひろゆき氏は「例えばマイクロソフトのようなブランド価値の高い会社が、敢えてしょぼいCMを展開すれば、そのギャップが惹きつけるだろうが、金のない会社がしょぼいものを作っても、ギャップもなくてしょぼいものがあるだけ。プロレス的に、ネタの1個としては成立するだろうが、手法としては確立しないだろう」と返した。
彼は話題の「ニコニコ動画」は再生回数3億回を超えても、まだビジネスモデルにはなっていないと指摘している。
その上で、誰でもがCM映像を作れるようになり、ニーズも生まれるという楽観論に対し、「ブランディング広告はその質と商品イメージがリンクする、低品質の商品を売るのならともかく、まがりなりにも品質を歌うような商品に素人もどきのCM映像が使えるわけがない」と喝破するのである。
この視点、コミュニティFM関係者もぜひ持ってもらいたい。
放送の世界でも、番組の質と提供スポンサーはリンクして判断されるのである。
番組の質を上げなければスポンサーはつかない、何故なら番組の質と自分たちの商品は同等とみなされるからだ。
コミュニティFMにありがちなチープコンテンツがそれに耐えられるだろうか。
金はあげるけど、CMもクレジットも要らないなんて話もありそうである。
コミュニティFMへの出稿なんか何のトリガーにもならない、私なら多分そんな判断をするだろう。
西村博之氏の鋭さは、これ以外にも多々ある。
気づいたら、またこの続きを書くことにしたい。