フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

JリーグとコミュニティFM

私のスタッフから4月29日付の産経新聞を手渡された。
その3面に「Jと地域FM ホームで連携」という記事があった。
私が日本にいなかった時期なので、わざわざキープしておいてくれたようだ、謝謝。
さて、その記事の中でコミュニティFMを次のように表現している。
「地元の身近な情報を提供し、地震などの災害時のきめ細かな報道で注目されるラジオのコミュニティFM局。コンテンツ不足が悩みだったが、週末の目玉としてJリーグが浸透し始めている。」
コミュニティFMを肯定的にとらえた、関係者にはありがたい記事なのだが、少々ノー天気なのが気になるところだ。
「コンテンツ不足が悩み」というのは、どうなのだろう。
むしろ「金不足が悩み、スポンサー不足が悩み、リスナー不足が悩み」と言った方が私にはしっくり来たりする。
ま、記事の中でも「非常時は貴重なのだが、予算不足もあって平時はどうしてもコンテンツが不足気味だった。」と言っているので良しとするか。
しかし、非常時にはコンテンツが豊富にあるみたいな表現にもとれるので、何だかなあではあるが。
閑話休題
今回、産経がこんな記事を書く理由として、今年からJリーグの放送権が事実上自由化したということがあるようだ。
つまり、コミュニティFMでも地元のチームの試合を自由に実況できるようになったのだ。
「今季、試合を放送するのはJ1で鹿島、浦和、川崎、甲府、磐田、J2で札幌、仙台、湘南の8チーム。資金が集まれば放送したいという局は多い」のだそうだ。
「スポンサー料金も1試合あたり20万円なので、地域の企業にも声はかけやすい。ローカル局ゆえにアナウンサー、技術者不足はあるものの元アナウンサーらが協力方法を模索し始める動きが出てきた」とも書いてある。
確かにJリーグキラーコンテンツになる地域もあるのは事実かもしれない。
しかし、203局のコミュニティFMのうち、この事業を推進できる力を持つ局がどれだけあるだろうか。
Jリーグキラーコンテンツであり、確実に利益が見込まれるならある程度のリスク投資は可能だろうが、さてその実感がコミュニティFMの経営陣に伝わるだろうか。
単なる思いつき、コミュニティFMにはスポーツ中継は重荷という声も出てきそうだ。
コミュニティFMのスポーツ中継については、明日も少し触れてみることにしたい。