フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

地方空港からの撤退

今日の日本経済新聞に、日本航空の上半期赤字162億円と出ていた。
今期は何が何でも黒字にすると、保有するホテルを次々に売却していたのに、結局は2期連続の赤字になりそうだという。
ナショナル・フラッグで、若者の憧れの的だった日本航空JALも落ちたものである。
次に来るものは、不採算路線の更なる廃止だろう。
羽田や成田とつなぐ便は撤退することはないだろうが、それ以外は軒並み撤退の対象だという。
つまり地方空港を離発着する飛行機が減るということだ。
最近開港した北九州空港とか神戸空港とか、建設費を回収することもできずに立ち往生しかねないのではと思わないでもない。
建設に首を傾げた佐賀空港とか能登空港とかは一体どうするつもりだろう。
空港ができれば、自然と飛行機が飛んでくるという時代は既に終っている。
「地方の自治体は、空港を造るまでは非常に熱心だが、後の面倒はあまりみない。かつては運輸省の需給調整があって空港を造るだけで、飛行機もきた。」
これは、1999年6月の四国新聞記事の一部である。
今も空港を作ろうとする自治体の考え方は少しも変わっていない。
静岡空港なんて作っても、飛行機は飛んでこないという指摘をよそに今も工事は続いている。
絶対に黒字になる、県民が使うようになると主張する関係者達。
目の前に起きている事実に目をつぶることが横行するのは何故なのだろう。
地方空港なんか作っても絶対に黒字にはならない。
確かに羽田便や成田便が無尽蔵にあれば、そこを結ぶことによって黒字になる可能性もあるだろう。
しかし、そんなのは絵に描いた餅である。
いわゆるハコモノ行政の限界なのだろう。
コミュニティFMにも似たところがある。
私はコミュニティFMは、絶対に儲からないと繰り返す。
それでも夢にとりつかれた人たちはコミュニティFMを開局させ、絵に描いた餅に希望を託している。
地方空港、一体いつまで持つのかと思われる人は、コミュニティFMに対してもその気持ちを持たれるのではないだろうか。
地域が支えきれなくなったときには、空港もコミュニティFMも閉鎖されていく。
地方分権が叫ばれるわりには、中央集権がさらに強まっているように思えるのは私ひとりではないだろう。
地方には支えないといけないものはたくさんある。
しかし、それを支える力は年々弱るばかりではないだろうか。