フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ワンセグ携帯 収益モデルまだ見えず

今朝の東京新聞朝刊に「収益モデルまだ見えず ワンセグ携帯 1年で500万台」という記事が出た。
確かにワンセグ携帯は話題になっており、店頭でも目玉商品としてディスプレイされている。
これだけ売れれば、さぞ業界もほくほく顔かというと、どうもそうではないようだ。
以下は記事からの引用。


しかし、ワンセグ利用増が直接、放送局や携帯会社の収益につながるわけではない。ワンセグ放送は現在、地上波テレビと同様の番組で、視聴自体は無料。テレビ局にとって、新たな広告収入とはいえない。
一方、携帯会社にとっては、利用者が画面脇に流れるデータ放送からインターネット接続をしなければ、通信料収入に結びつかない。
現状、放送局と通信会社は新たな収益源となるビジネスモデルを模索中といえる。
つまりテレビ局にとっては、ワンセグ用の画面を作っても1円も利益は出ないということだし、携帯会社からしてもワンセグ携帯の販売だけでは何の利益もないということだ。
だから、今の状況ではビジネス的には話にならないのだが、新しいビジネスチャンスとしてとりあえず押さえておこうということらしい。
企業に余裕がなければできないことである。
ちょっと皮肉な言い方をすると、コミュニティFMを開局しようという方々にも同じような思惑がありそうだ。
コミュニティFMは新しいビジネスチャンスだ。
従来のほとんどのコミュニティFMが儲かっていないと言っても、ビジネスチャンスとしての意味はあるに違いない。
それでなければ、コミュニティFM局の数が全国で200局を超えるはずがないではないかと。
だが、実際のところ、コミュニティFMにビジネスチャンスが今まで存在しただろうか。
ワンセグ同様、ビジネスモデル模索中ではないだろうか。
確かに、電波は割り当てられたし、放送局の設備は揃えた。
受信機は各家庭には確実に存在しているはずだし,チューナーを持つ携帯電話も1000万台を越えたと喧伝されている。
とにかく電波を出していたら何とかなる。
制作者側の努力でいくらでも売上が上がるはずだと思われたのかもしれない。
だが、今のところ、確実に利益の出る商売にはなっていない。
何か放送人のやるビジネスって、こういうのが多すぎるのではないだろうか。
ビジネスに対する認識が甘いというか、国がバックについているのだから何とかなるだろうと思いすぎではないのだろうか。
しかし、普通に考えて「新たな収益源となるビジネスモデルを模索中」なら、見つけてからやれというのが正解ではないかと私は思うのだがいかがだろう。
新聞記者もこんなこと書いて変だとも思っていないのは、放送事業の不思議なところかもしれない。
何ともはや。