フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

サクサク感

パソコンを日常的に使うようになってから、私が頻発する言葉に「サクサク感」というのがある。
キーボードを叩いたり、マウスをクリックしたりすると、画面上に即座に反応がある。
パソコンが身体と一体化するのは、多分このサクサク感を得た時ではないかと思うのだ。
慣れると、キーボードを叩くスピードもマウスをクリックするスピードもどんどん速くなる。
反応が少しでも遅くなると、流れがそこで止まる。
思考もそこで滞るような気になるし、能率も格段に落ちる。
パソコンとの一体感を持てるかどうかが、デジタルをハンドリングする重要な要素だとすると、何かの拍子に停滞すれば自分の中のテンションも一瞬にして下がったりしかねない。
昔はインターネットとの会話は、常に待ちの状態だった。
テキストはまだ画面に出るスピードは速かったが、画像となるとモニターの上の方から少しずつ少しずつ下に降りてくるという感じ。
画像をすべて得るのに2〜3分はかかっていたような覚えがある。
当時のネットは知的作業と結びつくには障害が多かったということも、今ちょっと感慨を持って思い出したところである。
ネットも含めてサクサク感が持てるかどうか、パソコンを日常的に使う重要なキーポイントであることは確かだろう。
さて、何故サクサク感の話を持ち出したかというと、昨日触れた携帯チューナー、W44S
とにかく放送受信の部分にサクサク感がないのだ。
このスピードではザッピングする気にもならない。
何かが重いのだろう。
キーを押せばすぐに反応して、音が出たり、映像が出たりしないと、使う方は少しイラつくのだ。
ユーザーに忍耐を要求している、ストレスを感じても我慢しろというように。
そんな商品でも、消費者は購入する気になるかどうか。
今はここまでしかできません、我慢してください、でも面白いから買ってねとでも言うのだろうか。
最初は何がしか不便なところがあるのは仕方がないという意見もあるだろうが、デジタル化の時代、そんなアナログ的な悠長さを寛容してくれるとは考えにくい。
やっぱり、ユーザーがサクサク感を持てるようにする工夫がサプライヤー側に必要だと思うのだが、今はそれどころではなさそう。
後2〜3年、開発に時間がかかるのではないだろうか。
コンテンツ以前の問題だと、今日も一日チャンネルを変えながら痛感した次第だ。