フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

アナログ放送の未来・2

携帯用語の基礎知識というサイトに、デジタルラジオについて次のような解説が載っていました。


「周波数の割り当て作業を行っている、総務省情報通信審議会のVHF/UHF帯電波有効利用作業班には、デジタルラジオ放送と同様に、自営通信システムで公共事業用ブロードバンド無線、自動車のITS関連システム、モバイルWiMAX、Media FLO、DVB-H方式ラジオ放送など実に150近い電波割り当ての要望が寄せられており、アナログ放送がある以上、利用者にとってはメリットがそれほど大きくないデジタルラジオ放送に対して、優先的に割り当てるわけにいかなかったのも理解できるところです。」
(詳しくはhttp://k-tai.impress.co.jp/cda/article/keyword/31156.html参照)


ラジオ局側にとっては、当然優先的に4〜12chのVHF周波数帯が割り当てられると思っていたのに、他からもニーズが出ているのだから当初の方針は白紙と総務省に言われてしまった結果になりました。
話が違うじゃないかという人もおられるようで、一体全体何がどうなったのでしょうか。
仄聞するに、電波の有効利用という観点から、デジタルラジオにのみ空いたVHF帯を割り当てるのは困難という判断を総務省がまずしたようです。
デジタルラジオにそれだけの国民的なニーズもなければ、ラジオ業界からも有効なビジネスモデルの提示がなかったという認識なのでしょう。
そこで、今までの経緯もあるのでVHF帯の1〜3chなら優先的に割り当てることができるかもしれないという意向を業界に内々に示したらしいのですが、業界総意としては拒否する形になったという話なんだとか。
おとなしく、1〜3chで納得していたら、今ごろは何の問題もなくマルチプレックスが発足していたのかもしれないですね。
個人の意見をいわせてもらうと、電波の有効利用という観点から考えたら、4〜12chを無条件にデジタルラジオに渡すのも考え物だというのが本音でした。
こんな意識の古い業界に電波を渡しても、たいして有効利用はされないだろうと思っていたからです。
BSにしても、CSにしても、電波を利権と解釈し、それを囲い込むことしか考えてこなかったのが放送業界です。
何度か、私もそういう電波割り当ての説明会に出席しましたが、いるメンバーはいつも同じ。
放送の制作能力があるのは俺達だけという自負があるのか、認可されるのは結局自分達になるはずと顔に書いていました。
そのあたり土木・建設業界と何も変わらないような気がしました。
その技術を持っているのは、業界関係者しかないから事業をそこに任せるのは問題ないという役所の理屈がここにも生きていたというのでしょうか。
で、その結果がBSもCSも大したイノベーションも起こすことができず、だらだらと今も続いているというわけです。
放送業界で成功しているのは、今のところアナログ放送だけです。
デジタルになったら何が変わるのか、具体的なイメージをテレビもラジオもほとんど提示できていません。
ならば、今のアナログ放送でいいではないか、何が問題なんだという人もおられるようです。
何が問題なのか、それについては又明日考えてみたいと思います。