フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFMとNPO・3

7/8にとりあげた「NPO法人おおすみ半島コミュニティ放送ネットワーク」ですが、至極真っ当にコミュニティFMの立上げにまい進されているようです。
http://www.g-maga.com/fm/
もちろん、勝負はこれから、作ることは誰でもできるが維持するのは難しいという不文律はここにも生きています。
NPOって、儲けることを各人のインセンティブにしにくいため、何かと気苦労は多いでしょう。
多少しんどい思いをしても、金になるならまあいいかという人間心理が使えないからです。
私はこんなに苦労しているのに、誰それは・・・とか、他人の面倒は全然見ないのに、自分ばかり目立とうとしている・・・とか、純粋な心の満足だけで組織を運営するのは本当に大変だと思います。
それに、NPOは儲ける必要はないといっても、売上がなければ存続することはできません。
頭を下げて回る人、自分の金を拠出する人、自治体からの補助金を見事に獲得してくる人、色んな人が集まって、NPOとしてのコミュニティFMは維持できるのではないかと思う次第です。
引用した7/7の朝日の記事の最後に、中京大の加藤教授のコメントが載っています。


NPO系のコミュニティFMは)営業など営利企業と同じこともしなければ成り立たないというジレンマがある。やる気のあるNPOを、自治体が支える仕組みづくりも必要ではないか。


やる気のあるNPOに何らかの補助をするべきではという問題提起なのでしょう。
確かに地域に必要な情報を、的確に提供できるコミュニティFMなら私も大賛成です。
前にも書きましたが、木村太郎さんは、地域住民が何らかの形でコミュニティFMに一定額を支出するということを制度化すべきみたいなことを言っておられました。
金儲けで内部で葛藤が生まれるなら、その力を番組制作に使えということなのでしょう。
地域住民の文化創造にかける費用の一定部分は地域が持つ(早い話税金を投入する)のは基本的に当たり前だと思います。
図書館もそうですし、文化会館、公民館などの公共施設もそういった趣旨で毎年相当の予算が割り当てられています。
コミュニティFMも本当はその中の一つになるべきだったのかもしれません。
元々放送局はほっといてももうかる、やりたい連中もいっぱいいる、だから自治体は作ればそれでよいと思っていたのでしょう。
今さら言ってみても始まりませんが、地域に必要なものなら、地域が金を出すのは当然なのではないでしょうか。
こんなくだらない放送に何故金を出す?という方もおられるとは思いますが、金がないからくだらない放送しかできない、ということもできるのではないでしょうか。
本当に地域に必要なら、地域が金を出す。
ただし、地域に必要がないというコンセンサスがあるのなら、勿論金など出す必要はありません。
そのあたりの的確な判断も、コミュニティFMの経営者が心しておかないといけないことだと思います。