フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFMとNPO・2

コミュニティFMを運営する母体は、確かに株式会社という営利を追及する組織よりもNPOの方がおさまりがよいかもしれない。
株式会社を設立するときに目論見書というのを作るが、たいてい3年間で単年度黒字達成などと書いてある。
コミュニティFMは儲からないと主張する私には、突っ込みどころ満載の目論見書なのだが、かといってコミュニティFMは儲かりませんが、資本を出してくださいなどと書くわけにはいかない。
儲からない事業に金を出すなんて、よほどの篤志家か、金が余って余って仕方がない人ぐらいだろう。
そうだとするならば、コミュニティFMの運営母体をNPOにすればこういったバカバカしい書類はいらなくなる。
放送局の運営も無理しない、入ってくる金だけで何とか維持しようという気持ちになるはずだ。
7/7の朝日新聞に京都コミュニティ放送の収益が紹介されている。
昨年度の収入は約2800万円で、単年度収支は165万円の黒字(経常収支は減価償却で71万円の赤字)だそうである。
多分、身の丈にあった放送局の運営をされているのだと思う。
放送局はこうあるべきだなどといってむやみに金をかけるコミュニティFMだと、とても2800万円の収入で黒字を出すなんて無理だろう。
従来の放送局というイメージを少し忘れた方がいいのかもしれない。
入ってきた金で何とかやりくりする、それがコミュニティFMのいいところだ、などという考え方もよさそうである。
とはいえ、朝日の記事の中にもこんな指摘がある。
「どの局も課題は収入の安定と番組制作力のアップだ。」
番組制作力のアップは、私が書いた「クラブ活動方式」で可能だろうと思う。
だが、収入の安定というのは、従来の放送局という枠にとらわれていたらなかなか難しい。
私は、サッカーのヴァンフォーレ甲府のスタッフが経営危機を克服した方法が参考になるような気がする。
http://www.tkc.co.jp/senkei/0408/interview.htm
自分たちの持っているものは、何でも売りやすくして売る。
お金を援助してくれそうなところへは、頭を下げてでも日参する。
すべては、コミュニティFMの存続のため、「わくわくするラジオ体験を通じ、住民を元気にしたい」(引用)ためにも。
かっこよく儲けようなどというのは、コミュニティFMにはない。
とりあえず私はそう思う。