フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ラジオショッピングは要らない?・5

ラジオショッピング、少し視点を変えてみましょう。
ラジオ局でショッピング担当の方と話をしました。
その方は社員ではありません。
放送局が通販会社に頼ることなく自前でラジオショッピングをするために特別に雇われた方です。
「最近、売上はどうですか」
「そうですね、売れるものはそこそこ売れますし、だめと違うかなと思うものはやはり伸びませんねえ。」
「売れるものといえば?」
「やはり、季節ものはいいですね。食べ物だとカニなんかダントツですね。ほかにファッション系も強いです。レアなカバンとか。ま、テレビも雑誌もラジオも通販の売れ筋はあまり変わらないんじゃないでしょうか。」
「悩みってありますか?」
「やはり仕入れですね。正直ラジオ一局だけでラジオショッピングするというのは不利なんですよ。売れる量なんか限度がありますから、仕入れ個数も大したことがない。だから、そんな量なら卸せないと言われるし、単価も向こうの言い値になってしまいます。」
仕入れ数が少ないと単価が上がるわけですね。」
「そうです。全国を相手にしているような通販会社は大量に仕入れるから、単価もその分大幅に下がります。売値は市価とそんなに違うわけではありませんから、自然利益率も高い。1局だけでやっていると逆に売値を上げるわけにもいきませんから、利益なんかほとんど出ない結果になったりするわけです。」
「ネットワーク局と組んで共同仕入れすればいいのではないですか?あるいはメーカーとタイアップして新製品などを大量に仕入れ、イベントを組み合わせたり、一日中ラジオショッピングみたいな番組にしてもいい、つまりスポンサーのプロモーションとシンクロさせたりすれば、それなりの宣伝費なども引き出せるのではないですか?」
「確かに、放送局側が本気でラジオショッピングで儲けようと思うのなら、たぶんそういう仕掛けもありだと思います。しかし、局側にそこまでの熱意は感じられません。放送局は相変わらずスポンサーからの電波料で儲けるのが常道と考えておられて、ラジオショッピングで儲けるつもりはあまりないのではないでしょうか。」
「少しでも利益が出ればいい、ということですね。」
「社員の方の人件費の足しになればいい、と思われている人もおられるようですね。」
放送局がもっと真剣に取り組めば、ラジオショッピングも商売になるはずとその方も言っておられました。
たぶん、ラジオ局というのは、どこかでラジオショッピングを非嫡出子とでも思っておられるのかもしれません。
もっと愛情を注げば、いくらでも育つのに。
私の心からの感想です。