フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ラジオショッピングは要らない?・2

ラジオショッピングに不快感を持っている人は多いと昨日書いた。
一番不快だと思うのは、それがワイド番組中で、あたかも1コーナーのような取り扱いかたで始まるからだという。
せっかく興味深く聞いていたのに、さあそれでは、ここから商売の時間ですよと言われている感じがするのかもしれない。
大道香具師に方法論が似ているなんて言うと怒られるかな。
私が子供の頃、神社の境内を使って、この手の香具師がよく商売をしていた。
一匹の蛇を持ち出し、「この蛇を口から飲んで下から出す」などと言う。
蛇は本物だから、客は何をするのかと少しずつ増えてくる。
ある程度人が集まると、「ところで」等といって、早々と蛇をしまいこむ。
え〜どういうこと〜と文句を言いそうになると、次にとんでもない技を見せるという。
「この釘をこの腕に突き刺してみる。一滴の血も出ない、これは私の修業のたまものだ。」
これによって蛇の残像を消してしまおうというのだろう。
そして、5寸釘のようなものを持ち、客の間をぐるりと回る。
どうせ、またカッコだけだろうという客の顔を見ながら、「嘘ではないぞ〜それこのとおり」と本当に腕に突き刺す。
そして、腕に刺さった状態を全員に見せる。
え〜え〜、とやや引く客。
よくやるよと私も思った。
修業で血が一滴もでないと言っていたが、何か赤いのが垂れてませんか〜。
そして何かわけがわからないうちに、このように修行したお山の霊験あらたかな石がこれだ、今これを身につけるとああなる、こうなる。
そしてそれを配る。
おそるおそる手にとる客。
そして、厳かに言う。
「お山に対する報謝料としてこれこれのお金をお出しいただきたい。」
金がいるなら返そうとする客に、一度手にとったものを返すなどという罰当たりのことをしたらどうなるのかわかっているのかと一喝。
不承不承に金を出す人々。
私は子供だったし、ただ見ていただけだったから、その情景が漫画みたいで面白かった。
ああ、商売ってこういう風にするものなのか、と思った次第。
ラジオショッピングの話をしていると、何となくあの時の光景を思い出してしまうのだ。
別に、構造が同じだといっているわけではない。
香具師が口上をしているときは面白いが、金の話をしだすと途端にしらけるという時の感覚がオーバーラップするのだ。
確かにその石は霊験あらたかなのかもしれない。
蛇のくだりも客をうまくひきつけていたし、腕に釘を突き刺すなど普通の感覚ではできない。(確かに修行はいるよね。)
ま、そういうことで、演出的によくできていて、結局金儲けでしかないということがわかったとしても、ちょっと許したくなるラジオショッピングならいいような気がするわけだ。(暴論?)


というわけで、今日は単なる思い出話だけになってしまったが、明日もラジオショッピングの話を続けたい。
みなさんのご意見などもぜひ。