フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ラジオの復権?

私のような世代は、まだラジオに幾ばくかの可能性を感じてはいるのだが、果たして10代や20代の世代がどれだけラジオを必要だと思っているのだろう。
マス・マーケティングとしてのラジオ・メディアの存亡を問われているわけだが、どうもインターネットの出現で概念が混乱しているような気がしてならない。
ラジオは今後もマス・マーケティングのフィールドで事業を展開しようとするのか、それともワン・ツー・ワン・マーケティングを取り入れるのか。
早い話、放送と通信の融合というコンセプトをラジオの世界にどうブレイクダウンさせるのかということだ。
ラジオの長所、例えば、簡便さ、軽さ、速報性、パーソナルメディア。
ラジオの短所、例えば、イメージがやや古い、何となくチープ、ややださい。
こういうラジオ側からの分析があってこその、ラジオ復権の可能性だと思うのだが、いかがだろうか。
何度も書くが、私はラジオのある生活を楽しんでいる。
長距離の移動の時は、可能な限りラジオを聞き、豊かな時間つぶしをさせてもらっている。
ウォーキングをする時は、いつもヘッドフォンでラジオを聞いている。
これはライフスタイルとして、私の体の中にしみついている。
私のようなラジオ習慣を持つ人は、一杯いるはず。
ターゲットとして、十分に有意な存在になっていると思う。
ラジオはそういうライフスタイルを丹念に見つけ、その層をターゲットにしたクライアントに売り込む作業が大事だ。
従来のような、売るのも買うのも代理店任せでは未来はない。
放送局の人間で、マーケティングを理解できている人の少なさには多分驚かれるはずである。
なにしろ、マーケティングは代理店がやってくれる。
後ろからついていって「そうだ、そうだ」と言っていればよい、それがラジオだったのかもしれない。
おわかりだろう。
ラジオ業界にコミュニティFMのビジネスモデルを語れる人がいない理由を。
たぶん、ラジオの復権のために必要な作業の第一歩はこれだろう。
マーケティングをハンドリングできる人材を養成すること。
営業マンや現場の経験則だけではラジオの復権はありえない、私の中の危機感はそう叫んでいる。