フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFMを開局される方へ・7

コミュニティFMの開局要領という冊子をご覧になった方も多いと思う。
コンサルタントの方が作ったものもあれば、行政側から作られたものもあるだろう。
私も何冊かは見せてもらったし、今も所有している。
昔はミュージックバードも作ったりしたのだが、今はどうなっているのだろう。
私が制作したわけではないが、コミュニティFMの作り方というビデオもあった。
内容的にどうのこうのというつもりはない。
ここが間違っているとあえて指摘するような中味はあまりない。
ただ、これだけでコミュニティFMを運営できるなんて考えない方がいい。
これは言うならば大学入試の手引きみたいなものだ。
大学は、一般的に入るための努力の方が入ってからの努力よりはるかに大きいのはご存知のとおりである。
コミュニティFM開局も何か同じような構造を感じたりするのだ。
つまり、開局するまでがとても大変。
開局したら、後は皆さんのご自由にどうぞ、これからは教えられることをあてにせず、すべて自分で問題点を探し出し、自分で解決していかないといけません、云々。
でも、自分で解決しろといわれても、開局までに力を使い果たしている。
ここからは、とにかく毎日番組を作っていたら何とかなるんじゃなかったのか、新入生の私にコミュニティFMの問題を解決しろなんていわれても、どうしていいのかわからないじゃないか。
そう、もはや誰も教えてくれない、それがコミュニティFMの現実なのかもしれない。
ええ〜、答ないの〜!
そう、答はありません、すべて貴方が考えないといけないのです。
ただし、余裕などありませんからね、毎日お金は出て行きますし、誰も貴方を援助しようとはもはや言わないでしょう。
放送局は開局すれば儲かったというのは、昔の話、ましてやそんな原理は元々コミュニティFMには適用されません。
もう一度冊子をごらんなさい。(持っていればだが)
開局するための費用はこれこれ、毎月の経費はこれこれ、そしてこれらは文句なく出て行く金です。
見事に数字が並んでいます。
それは必要な金なのです。
じゃ、その金はどこから入ってくるのか。
そんなことはどこにも書いていません。
どうやって儲けるかも書いていません。
出て行く金が決まっているのだから、他の放送局をお手本にして金をかせげと書いてあるだけです。
店を出したら、かってに客が来るわけでもないのに、何たる「開局の手引き」でしょうか。
出る金は明確、入ってくる金は曖昧。
これでビジネスが成立するとはとても思えない私である。