フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFMを開局される方へ・6

市民の要望があり、防災にも有効だからという理由でコミュニティFMを開局するという。
ということは、これは公的サービスの一環という風に私には聞こえるわけだ。
公的サービスなら、その運営費用はもちろん自治体から出されるべきであり、そのための予算も毎年用意されるべきだと私は思う。
公的な義務だけをコミュニティFMに課し、その費用は自分で稼げなんてのは理屈に反するだろう。
自分で稼いだものをどう使おうと経営者の勝手である。
防災のための準備をしなかったからと言って、文句を言われる筋合いはないはずだ。
放送局を作りたいという人が多いからといって、それをなるべく安い費用で利用できるものなら利用したいという公とはいかがなものかと思うのだ。
今の構造では、コミュニティFMはビジネスとしては成り立たない、いい加減にそれを前提に話をすべきなのではなかろうか。
工夫すれば何とかなるとか、努力すれば何とかなる、なんてのはナンセンスだろう。
足りぬ足りぬは工夫が足りぬというスローガンが戦時中にあったと聞く。
しかし、根本的な問題を放置して、工夫も努力もあるものかと私は思う。
コミュニティFMはビジネスとして成立する可能性は低い。
しかし、市民の要望もあり、防災にも有効であるからして、自治体としても何らかの予算措置をし、積極的にコミュニティFMを活用していこう、維持するための条件を整備し積極的に応援しよう。
コミュニティFMの提案理由に、そういったニュアンスを盛り込むべきではないだろうか。
作ってしまったら、後は皆さんでどうぞご自由に。
とにかく、早く黒字にして、これ以上の負担は求めないようにというのは無責任としかいいようがない。
繰り返す、コミュニティFMというビジネスは現状では成り立たない。
それをビジネスにするには、別のシステムが必要である。
たぶん、従来のどの放送局も開発していない、独自のシステム構築である。
それが、これだけのスタッフ、これだけの予算でできると思われるのだろうか。
スタッフも予算も足りないJCBAに期待できるものだろうか。
コミュニティFMを開局する方は、こうやれば儲かりますなんて話に乗るなと繰り返し言っておきたい。
自分だったら、コミュニティFMを見事に黒字にできるのだ、なんて軽軽しく思わないほうがいい。
儲からない、しかし「千万人といえどもわれ行かん」、それぐらいの開拓精神を持ち自己犠牲を覚悟するならコミュニティFMはあなたに新たな大地を提供するかもしれない。
それぐらいの価値は確かにあると、私も信じている一人である。