フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

グレープ

ある音楽事務所の方に連れられて銀座の山野楽器に行ってきました。
私自身は別に特段の用事もないので、店内をぶらぶら見ていただけだったのですが、売り場にグレープのCDがあり思わず手にとってしまいました。
「グレープ・ラスト・コンサート〜伝説の神田共立ライブ」というアルバムです。
76年3月収録とありました。
ああ、あの時の音がCDになったのかと懐かしい気持ちがしました。
グレープ、覚えておられますか?
さだまさし、そして吉田政美さんのデュオ、それがグレープだったわけです。
活動期間はたった3年でしたが、こんなことを言えば失礼かもしれませんが、さださんにとってはこの時期が一番作品の完成度が高かったように思います。
で、どうしてこのCDをこの欄で取り上げたかというと、実はこのCD、音源はTFM(エフエム東京)のはずだからです。
神田共立講堂で行われたグレープ解散コンサート、TFMはその模様を収録し、後日全国ネット(といっても当時は4局のみ)でオンエアしました。
私もそれをリアルタイムでエアチェックし、ああ、これでグレープも解散か、さだまさしさんはいいけど、吉田さんはどうするんだろうと思ったりしたものでした。
その時の収録したカセットはまだどこかにあるはずです。(どこにあるかはわかりませんが)
それからもう30年経っているのです。
どういう経緯で、あの時の音源がCD化されたのか知りません。
でも、私の記憶ではとても充実したコンサートだったので、今回それが収録されたことは喜びに耐えないという気がします。
しかし、ラジオというのは偉大だな、とつくづく思います。
ラジオというのは、実に様々な音源の宝庫なのです。
ただ、残念なことに、ラジオ局は著作権の問題上、収録音源を放送した後は速やかに消去する義務があります。
せっかくの貴重な音源を有無をいわせず消去するなんて、実にもったいないと何度も思ったものです。
今回のグレープの音源、一体誰が保管していたのか知りませんが、消去する義務がある放送局が持っていたとは考えられないように思います。
危うく消去を免れた音源が、めでたくCD化されたわけで、正直よかったなと思う私なのです。
いったい、著作権というのは何なのでしょう。
残しておけば価値があるものを、何故に廃棄せよと彼らは言うのでしょうか。
著作権を叫ぶ方には、おかしな主張も見受けられると思うのは私だけでしょうか。
この話は、又別の機会にすることもあると思うので今日はこれぐらいで。