フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

CFMのコア・コンピタンス

県域FM局のコア・コンピタンスは音楽だと私は書いた。
もちろん、今後もそうだと言い切れるかどうかはわからないが、現実にFM局に出入する業者のメインは音楽関係者であることは明確である。
レコード会社、音楽系イベンター、音楽事務所、音楽アーチスト、FM局はこういう分野とコラボレートしながら経営を行ってきたわけである。
音楽を核にしたビジネス、それがFM局というわけだ。
コミュニティFMはどうだろうか。
CFMが既存のFM局をお手本にしてスタートしたという関係もあり、ビジネスモデルもそれに近いものを踏襲しようとしたと私は認識している。
その結果、音楽をコア・コンピタンスに設定せざるを得なかったわけだが、現実的にはそれは夢物語に終わったといえるかもしれない。
音楽を中核に据えようにも音源がない。
レコード会社からサンプル盤がふんだんに手に入るわけでもない。
イベンターからのライブ情報も送られてはこない。
音楽事務所も出入せず、アーチストもたまに出演してくれるくらいだ。(それもメジャー系は期待できない)
ここにも、単なる県域FM局の模倣だけではCFMは成立しないことが明白である。
じゃあ、音楽から離れるとしたら何があるのか。
トークは?
トーク=話芸だとすると、そんな能力を持つタレントがどれだけいるのか。
素人に毛の生えた程度のトーク能力がコア・コンピタンスと呼べるはずもなし。
結局、地域に特化する以外に何もないのではと思わざるをえない。
コミュニティFMの優位性は「地域密着」にあるのではないかと。
地域に関することなら、他のどのメディアよりも情報量において優れていると言えるかどうか。
地域へのこだわりを持つスタッフがどれだけコミュニティFMの周りにいるか。
やはり郷土を愛する気持ち、隣人を愛する気持ち、地域を少しでもよくしようと言う気持ちを持つ人々が集まってこそ、地域に受け入れられる放送局になるのだろう。
当たり前といえば、実に当たり前の話になるが、とりあえずそんな結論になった次第である。