フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

私の愛したラジオ・2

昨年の夏、私がプロデュースしたイベント「なにわ音楽博覧会」で「ビート・オン・プラザ」を取り上げた。
70〜80年代にFM大阪の人気番組だった「ビート・オン・プラザ」を特集したコーナーには、「毎日聞いていました。本当に感謝してもしすぎない番組でした。」と声をかけてくださった方が大勢おられた。


みんな音楽が好きだった。
でも、出るレコード全部買えるわけではない。
FMで発売されるレコード、とりあえず全曲かけてくれた。
それを毎日エアチェック、気に入ったレコードだけ買えばよかった。
暗い青春時代、学校も楽しくなかった。
「ビート・オン・プラザ」が今日もあると思えることが唯一の救いだった。
私が今あるのも、ラジオのおかげだ。


こんなコメントを聞けたのもラジオ制作者冥利につきるというものだ。(別に私が作っていたわけではないが)
ラジオって、こういった類の逸話が意外と多い。
あのテレビ番組があったから自分は救われたなんて話はあまり聞かない。
むしろラジオに自分の人生を救われたという話はよく聞く。
ラジオはパーソナルなものだという指摘もある。
どんな人にも聞いてもらいたいと思うより、こういう人とパーソナルな関係を持ちたいと思って作ったほうが成功する、それがラジオなのかもしれない。
マイナーだけど、懐かしい。
他の人と話は合わないが、自分の中では確かにそこに人生があったと思えるのがラジオ。
ラジオは一般的ではないかもしれないが、すべての人の心のどこかにはあると思える私なのである。