フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ラジオに求めるもの

私にとってラジオが果たしてくれた役割は?
少し考えてみた。
その1、音楽を聞くことができたこと。
ヒット曲を聴けるのはもっぱらラジオだった。
子供の頃は、歌謡曲
菅原都々子、石原裕次郎大津美子に春日八郎、三橋美智也
そりゃ、そうだテレビ自体が始まったばかりだったし。
青春時代、ポピュラーソングが聞けるのはラジオだけだった。
レコードは高くて買えない。
ステレオなんてぜいたく品だったし、毎日トランジスターラジオに耳を傾けていた。
昔、私が作った番組のオープニングでこんな台詞を毎回入れていた。


ポケットの中のトランジスターラジオにイヤホンを差し込んで
必死に聞いていたポップスパレード
ラジオは僕達の心をいやし、僕達の心の海を揺らしてくれた。
ラジオはAMであれFMであれ、僕達のものだ。
僕達のメディア、「ラジオ少年派」!


「ラジオ少年派」というのは、私の制作番組のタイトル。
30代の頃だった。
ラジオはもっとリスナーの琴線に触れるような番組を作らないといけない、実際昔のラジオはそうだったのだからという私の叫びでもあった。
だが、今さらラジオにヒット曲を望む人がどれだけいるのだろう。
音楽はラジオからしか得られない世代、そんな世代はもう日本にはいない。
FMがいつまでも音楽を中心にしたビジネスモデルを続けていても未来がないのは、きっとそういう理由もあるのだろう。
音楽をラジオに求めていた時代、その時代はもはや終わりつつある、まずそれを自覚することから始めよう。
では、ラジオの役割はもう終わったのか。
そのあたりを明日から書いてみる。