フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

受け皿

最近、コミュニティFMに出稿したいという話をよく聞くようになった。
それなりに存在を認知され始めたということかもしれない。
で、私にも相談が寄せられたりする。
全国的にこんな展開をしたいのですが、コミュニティFMなんかどうでしょう?というように。
私はどう答えて良いのか迷ってしまう。
全国のコミュニティFMに一律にスポットを打つなんて大変な作業ですよ、とつい指摘してしまう。
コミュニティFMといっても、まさに千差万別。
クオリティ面でのばらつきも多い。
過去にも、全局に提供みたいな話があったが、それに近い経験をした人は二度とやりたくないなんて言い方を私にしたりする。
たとえば広告費を1000万円として、これを全国180局で展開したいと思ったとする。
単純に割れば1局あたり5万円ということになる。
スポット単価を1000円としたら、各局50本のスポットが打てることになるが、実際の話、そう簡単にはいかない。
180局各々から180通りの意見や要望が寄せられる。
そんな単価では受けられないとか、線引きはすぐには出せないとか、そういう広告には応じられないとか。
それを積極的に受け入れようというコミュニティFMも意外なほど少なかったりとか。
慣れていないというか、ノーハウがないのだと思う。
コミュニティFMで受け皿を作れば問題は解決するのだが、今のところそんなものはなさそうだ。
JCBAは、多分そこまで手が回らないだろう。
エフエム東京をキー局とするJFN38局でも、こういった作業は大変である。
でも、そこはさすがにキー局。
JFN系列局を巧みにまとめてくれて、クライアントの要望に答えるようなプランを用意してくれる。
広告費の額が大きいからということもあるだろうが、ここにはそれらを処理するシステムが完備されているのだ。
何故コミュニティFMにそういうシステムがないのか。
積極的に受け皿を作ろうとしないのか。
三セクが殆どだから、そんな横の関係を作ろうとはしないのだ、という人もいる。
私も、コミュニティFMを広告媒体として使いたいというクライアントに提案する言葉がない。
システムさえ整備してくれれば、いくらでも推賞するのにと思いながら、結局手間ばかりかかるので別の媒体を選んだ方がいいと答えてしまう。
私のような人、きっと他にもたくさんおられると思うのだが。