フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ハガキが来ない

「どれだけいい番組を作ろうと思っても反応がないので困ってしまいます。ハガキとかファックスとかメールをくださいといっても、なかなか送ってもらえない。下さる人はいつも同じ人だったりします。聞いている人はいるはずなんですが。」


コミュニティFMの制作の方から聞いた言葉のひとつです。
放送というのはある意味、表現のキャッチボールでもあるので、ボールを投げたのに帰ってこなかったら確かに消耗する気がしますね。
なにしろ、投げたボールを自分で拾いに行くというのは疲れる作業ですから。
どうしたらいいか。
最初から、相手は投げ返してこないと思うのもありでは。
一人でピッチング練習したりしている時の心境になるのです。
このあたりが的(ターゲット)だなと思って、そこへ毎回投げる練習を繰り返す。
そういう地道なトレーニングがいつか花を咲かせるのだと信じて。
つまり、ハガキやメールは求めるが、反応がなくても自分がターゲットをはずしていなければいつか返ってくると思って努力することです。
一人の練習は空しいかもしれません。
しかし、それの繰り返しが何も産まないとは私は思いません。
むしろ、何やったって一緒と諦め、的(ターゲット)はずれなことばかり繰り返すことの愚は犯さないでほしいとは思います。
県域放送局だって、どの番組もハガキやメールが殺到しているわけではありません。
ワイド番組などは比較的反応がありますが、ハコ番組となるとほとんど反応がなかったりします。
しかたがないので、今話題のプレゼントなどを用意して無理やり反応をとったりしました。
しかし、そんなプレゼント狙いのリスナーは、あまり歓迎しないのが制作者側でした。
コミュニケーションを求めてこられるリスナー、そこにクリエイティブな表現がこめられているハガキなどをもらえると、制作者側として番組冥利につきるわけです。
例えそれが毎回同じ人からであったとしても。
リスナーに求めるのはコミュニケーションです。
リスナーは、番組とコミュニケートできると実感した時に初めて何らかのアクションを起こされます。
コミュニケートしたいと思わなければ、何を言っても無駄でしょう。
制作者側、あるいはDJがどの層に向かってコミュニケートを求めているのか。
それがリスナーにわからなければ、どうやって反応すればよいのでしょうか。
作り手側が誰に向かってメッセージを発しているのか、コミュニティFMはそこを曖昧にしてはいけないと私は思う次第です。