フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

プロデューサーの視点

私が放送局のプロデューサーであった頃、たくさんのディレクターと出会い、一緒に仕事をした。
優秀なディレクター半分、ちょっと首をかしげたくなるのが半分という感じだった。
私が評価できないタイプは何通りかあったが、その中で一番不快なのがいい加減な番組作りをするディレクターだ。
スタジオの時間が限られているのはわかるが、いわゆる<やっつけ作業>で番組作業をするのはやめてほしいと思ったものだ。
台本も作らず、その場で簡単にタレントに指示して、はい、あとは好きなようにしゃべって、というスタンス。
どうして台本作らないの?と聞くと、どうせ台本があってもその通り読まないから、という返事。
それ、おかしくないか?
台本というのは、ディレクターの意思そのものだろう。
タレントにじゃあディレクターの意思をどうやって伝えるの?
それとも、伝えてもどうせその通りにやらないからお任せにするとでも。
タレントが台本通りやらないのは別にかまわない。
だが、ディレクターがそうだからと言って台本を作らないというのは、単にあんたがさぼっているだけではないのか。
タレントは、その時のノリでしゃべるのは悪いことではない。
だが、ふと基本に戻ろうとした時に、台本がないのではタレントはどうしたらいいのだ。
台本がなければ、タレントはますます自分の力だけで何とかしようとするようになる。
ディレクターの言うことなんか、聞かなくなるのは当たり前だ。
何の演出もなければ、おっと思うような構成もない。
それでいて、ディレクターでございという顔をして業界人ぶっている。
こういうのをディレクターだと思って、あれなら俺の方がうまいなんていう連中が次々に生まれてこないとも限らない。
とにかく私、やっつけ野郎がのさばることだけは許したくないと思っている次第だ。