フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

美学の押し付け?

若い人に多いのだが、やたら美学の押し付けみたいな番組がある。
選曲がかっこいいだろう、話し方もちょっとおしゃれだろう、話題も、全体の構成も。
確かに理屈は立派なのだが、それを聞くものは本当に楽しいと思っているのだろうか。
美学でラジオはやってはいけない。
ラジオはリスナーが受け入れてくれなければ、話にならない。
自分の価値観にすべての人が盲目的に従うのなら、それは宗教に等しい。
昔、先輩によく言われた。
放送マンは大衆より一歩先を歩いてはいけない。
かといって、一緒に歩いていてもいけない。
できれば半歩先を歩くことだ。
その微妙なバランスが、リスナーの信頼を得るのだ、と。
自分の美学を試してほしいと思うなら、言葉のキャッチボールから始めないといけない。
こんなことを考えています。
聞いてくれますか?
客が引くようなら、やめるべきだ。
取り巻きがいくら、その美学をほめようと、多くのリスナーがそっぽを向くならそんな放送は遠慮すべきだ。
自分が、大衆の意識から飛躍していると思うのなら、ラジオの世界でそれを表現してはいけない。
劇薬はラジオには向かない。
半歩先の微妙なバランス、それを会得する努力を日々行ってほしい。