フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ほめること

あるFM局の役員の方と食事をした。
社員が今一つ動きが悪い、どうしたらいいかという話になった。
私は、最近上司が部下を面と向かってほめるということが少なくなったからでは、という意見を言った。


こういう言葉がある。
してみせて、言ってきかせて、させてみて、ほめてやらねば、人は育たぬ、人は動かぬ。
これは、昔の日本軍のある将校が書いていた言葉だ。(元は上杉鷹山山本五十六
上官の命令は絶対だと言っても、人を育てる、人を動かすというのは、それとは別のカテゴリーのようである。
大事なのは、教えるものが率先垂範すること。
そして、それを何とか実現できたものに対しては、無条件でほめてやること。
人を育てたければ、人をほめる度量が必要だ。
叱責したり、ぼろくそに言ったり、気に入らなかったら無視するだけでは、誰も一人前になれないということかもしれない。


私は正直なところ、育った放送局の上司にはほめられたことがほとんどない。
いつも、何だかんだと苦言ばかりいわれていた。
人の邪魔ばかりする、勝手すぎる、生意気だ。
私がそういうどうしようもない存在であったかどうかはよくわからない。
しかし、そんな私を動かそうと思うのだったら、文句をいうのではなく、ほめてくれればよかったのにと今の私は思う。


コミュニティFMの場合はどうだろう。
人の悪い部分ばかりあげつらってはいないだろうか。
人を育てたければ、基本はほめることだと考えてみてはどうだろうか。
金のないコミュニティFMにできること、それはまだ未知数の人材をプロとして育てて行く以外にない。
そのためには、できるだけいいところを見つけてやり、それをできるだけほめてあげることだ。
勿論、その前に教える側が、してみせることができるかどうかも問題だが。