フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFMのマーケット

さて、今日ぐらいから少しずつマトモな話を書く。
まずはマーケティングの話から。


コミュニティFMの出力は、せいぜい20W。
一般的なFMは10KWなのだから、はなから勝負にならない。
それで、広い地域に住んでいる人に聞いてもらおうなんて無理なのだ。
私の会社があるのは、渋谷の代々木。
渋谷区には渋谷FMというコミュニティFMがあるのだが、ほとんど聞こえない。
外に出れば聞こえないこともないが、事務所の中では全く無理。
渋谷区をサービスエリアにしているくせに、渋谷区で聞こえない。
何だよそれ、と言いたくなるところだが、悲しいかなこれが現実だ。
渋谷駅周辺は聞こえるし、カーラジオだと感度もいいので、比較的入りやすいのだが、それでも東京FMとかJ−WAVEと比べたら話にならない。


果物屋の店先で、ぴかぴかしたリンゴとくすんだリンゴがあったら、何が悲しくて後者を選ばないといけないのだ。
コミュニティFMは、だから少々の傷はあっても、許せるような放送をしないといけないのだ。
友達が出ているでもいいし、めったにとりあげられない渋谷区のお店の話をしてもいい。
地域的なバーゲン話とか、つまり新聞の折り込みチラシ感覚で放送しないと誰も相手にしてくれないと思わないといけないのだ。
それを東京FMと同じような放送をしようとするなんて、アホとしかいいようがない。


コミュニティFMに必要なこと、それは謙虚さ。
放送局上がりの古い感覚のオッサンが牛耳っているようでは未来はない。