フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ラジオの今後

昨日のラジオNIKKEIのブログで、先週行われた総務省の「ラジオと地域情報メディアの今後に関する研究会」第5回会合をサマリー風に紹介されていました。
http://blog.radionikkei.jp/webmaster/media/entry-183359.html
毎日放送南海放送、FM福岡、FM北海道の責任者の方から、V-Lowのデジタル放送を含めた今後のラジオの可能性を述べてもらおうという趣旨のようでしたが、予想通りの迷いのループで終わってしまっているようです。


今のアナログ放送は、従来のビジネスモデルが効率的に機能できなくなりつつある。
その結果が、売上げの大幅ダウンを招いている。
で、現場を縮小させることによって、企業としての維持は短期的にできているが、今後はわからない。
デジタル放送は、企業としては新しい可能性を内包しているが、自分たちだけでは無理、他企業とのコラボが必要。
今は、模索段階で、ラジオ局単体としては具体的な方針はできていない。


以上は、私が簡単にまとめたラジオ局の現状認識です。
とてもとても2011年から、新しい事業を始めようという雰囲気ではありません。
あるのは、「今までのやり方ではだめかもしれない」という不安のループです。
東京と大阪で始めたradikoも、各局にブレイクダウンした段階では「音がきれいに聞こえる、予想外に聞く人が多い、ラジオをクライアントに訴求する新しいツールになった」という認識どまりかもしれません。
それによってコンテンツを修正するわけでも、radikoによるRadio2.0の提起でもありません。
いや、まさに聞きたいのはここです。
radikoはいいけど、デジタルラジオはどうするつもり?
そもそもこの二つは並立するものなのですか?
radikoは広告代理店さんが今のラジオに新しいマーケティングを持ち込もうとして、努力されて作られたプロジェクトです。
これから、新しい商品化に向けて議論を始めようとされているのだと思います。
でも、ラジオ局側には、今回の研究会のまとめを見ても、新しい活用などという話はありません。
また、代理店さんにおんぶに抱っこなのでしょうか。
私は、twitterでも、radikoがインターネットユーザーを敵に回さないかと危惧していると何度も書いています。
コンプライアンスに非常に注意しながら、ネットユーザーのアプリクリエイトムーブメントを邪魔しないことを願ってきました。
規制に向かわずに、できるだけ開放に向かうこと、radikoにはそういった自立的発展性があると思うからです。
ラジオ業界、正直、売上げの激変にただただ驚き、小手先の弥縫策で何とか逃げ切ろうとしているようにしか私には見えません。
ダメだとわかっていても、自分の立場を守るには、これしかない。
頭を悩ませる経営者の姿が、どこのラジオ局にもこれからは目立つことになるのではないでしょうか。




さて、以上を書いた後、霞ヶ関ビルで行われていたミュージックバード時代の上司の出版記念パーティに出席。
後藤相談役をはじめとしたTFMの重鎮、コミュニティFM協議会の会長、副会長さんが出席されていて、私は端っこで小さくなっておりました。
でも、100人以上の方に集まっていただけたので、私も良かったなと心から思った次第。
ちなみに出版された本は紺野望著「コミュニティFM進化論」。
本の紹介は又後日に。