フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

日本の広告費〜電通発表

恒例の電通が発表する「日本の広告費」2009年度分がPDFでネット上に。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2010/pdf/2010020-0222.pdf
総広告費も、前年比88.5%の5 兆9,222 億円。
これは不況によるものなのか、それとも広告費そのものの見直しが進んでいるのか。
支出カット対象の一つに広告費がなりはじめていることは、昨年のトヨタ広告費が半額になるという騒動があったことでもよくわかる。


インターネット広告費が7069億円(前年比101.2%)で、ついに新聞広告費6739億円(前年比81.4%)を上回ったのも特筆すべきこと。
その他、雑誌は3034億円(前年比74.4%)、ラジオは1370億円(前年比88.4%)、テレビは1兆7139億円(前年比89.8%)だったという。
2010年度もこの傾向は変わらないような気がする。
放送局の再編も不可避だろうが、実際に動きが活発になるのは、もう少し先かもしれない。
さて、私が関わっているラジオ業界はどうなるか。
電通の発表を見てみよう。


・ ラジオ広告費は1,370 億円、前年比88.4%。
・ ラジオの主要業種である「自動車・関連品」、「金融・保険」の落ち込みを2008 年後半から引きずった形で、低調な推移となった。
・ ダイレクトレスポンス系への定着がみられる「化粧品・トイレタリー」や、選挙戦や公示でまとまった出稿があった「官公庁・団体」など、伸長した業種もあったものの、全体では10%以上の落ち込みとなった。
・ 4 月以降では、各広告主の固定費節減の姿勢が顕著となり、スポットに比べタイムの減少が顕著になった。一方、媒体社側もこの傾向に呼応してリスナーを招待するコンサートやイベントの開催など催事事業を展開することで、売上げ減少に歯止めをかける動きもみられた。
・ エリア別では、全売上げの半分近くを占める関東地区の低迷が大きく影響した。北海道・関西・九州・沖縄では地元広告主の出稿もあり、前年を下回ったものの関東ほどの落ち込みはみられなかった。
コミュニティ放送は、2009 年に10 局が開局して全国で235 局となったものの広告費は前年比で横ばい状況となり、新局効果はあったものの既存局の売上げ減少と相殺される形となった。
タイム提供の減り方はこの1年、確かに顕著だったように思える。
特にメーカー系、販促的な費用は出しても、一般的な宣伝費はセーブしているようだ。
番組を提供するメリットは一時期ほどではない、スポット程度で十分だと考えているかもしれない。
それとも、頭からラジオ出稿など相手にされていないというのが現実?
1671億→1549億→1370億という減り方は、元が少ないだけ各局には堪えるだろう。
2010年が1200億台になったら、本当にデジタルラジオどころではなくなる。
とりあえず、速報的にラジオ広告費の話を書いてみた。
コミュニティFMが横ばいというのは、昨年と同じ表現なので、局の絶対数が増えた分だけしばらく低落傾向というのは確かなようである。