フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

制作は社員に

懇意にしている放送局の編成局長がいます。
私はその人をまあまあ評価していたのですが、その人の次のような発言には同意できませんでした。
「制作を社員がやる必要はない。第一、制作なんか誰でもできる。」
その人は、確かに管理職としてはそこそこ力を発揮してきたとは思いますが、悲しいかな一度も現場ディレクターの経験はありませんでした。
制作なんか誰でもできる、なんて言葉は私は死んでもいうつもりはありません。
番組らしきものを作ることはできるが、リスナーの心をつかむことができるかどうかは別ものだと思うからです。
リスナーあっての番組なのです。
ただ作るだけならあなたの言う通りですが、といいたくなります。
何で、そんな余計なことを言うのでしょう。
ましてや、制作を社員がやる必要はない、なんて何を根拠に言うのでしょうか。
社員に能力がないからやらせないというなら、最初から何故そんな人材を採用したのでしょう。
局を差別化するということは、とりもなおさず番組を差別化することです。
そのためには、番組制作を社員にさせるのが一番合理的ではないですか。
社員になりたいという人材はいくらでもいるのです。
その中から優秀な人材を社員として登用し、育てていけばいいじゃないですか。
制作会社の人材は、あくまで制作会社のために働く人材です。
必ずしも、局の利益を優先して働くとは限りません。
フリーの人材は、どこまでいっても根無し草です。
彼を使ったからと言って、放送局を差別化することにはつながりません。
昔は、放送局には確かに名物ディレクターがいました。
Aの局には誰それが、Bの局には誰それが、という風に。
彼らは、そうやって放送局を代表していました。
彼がいるからAという局は面白い、Bという局が面白いと評価されていました。
私が、2005-10-16でとりあげたラジオ大阪の中西ディレクターの例などはその典型です。
多分、社員だから自分の力を発揮できたのでしょう。
その証拠に、その後制作会社に出向されてからの中西さんは見るも無残でした。
フジテレビの横澤さんしかり、〇〇の××さんしかり。
自分達の局を差別化したければ、優秀な社員ディレクターを育てることです。
番組を作りたい奴なんかいくらでもいる、そいつらを適宜使えばそれで済むことだなどという意見を聞くと、私はこの人は番組を作ったことがないなと直感的に思ってしまいます。
悪いことはいいません、社員に番組を作らせなさい。
安上がりの人材をいくら集めても、自分達の発展はありえないと思った方が賢明だと私は思います。