フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFMを売ろう!・本編

さて、少し時間もでき、久しぶりにコミュニティFMを売ろう!を再開します。
2009-09-27に私は次のように書きました。
「放送の商品価値というのは、聴取人口の総和と相関するいうことになります。
X人(聴取人口)× Y時間(聴取時間)が、商品価値ということになるわけです。」
そして、「X値を上げることに力を入れるか、それともY値に全力をあげるか」が問題になると提起したわけです。
本当は、XにもYにも力を入れるのが普通なのでしょうが、既存のコミュニティFMはたいていその方法論をとって失敗しているのではないかと思うわけです。
Yというのは、具体的に言うとヘビーリスナーの存在そのものですから、それと同時にX値が増えるとは少なくともラジオの世界では考えられません。
言うならば、朝のワイド番組を聞く人は多くても、その人たちが夜の番組も聴くかというとそうでもないと思いますし、逆も又真ではないかと思います。
前に、イノベーターとフォロワーの話をしましたが、ラジオにおいてはXはフォロワー、Yはイノベーターと考えることもできそうです。
ま、これは私の単なる思いつきですが。
とにかく、ラジオというものはXY値が上がらないと商売になりません。
放送を金に換えるというのは、このXY値を金に換えることに他ならないわけです。
コミュニティFMのほとんどが、XY値を上げることに苦労しています。
たいてい、アバウトにX値をあげようとして、既存のラジオ局の方法論を取り入れています。
朝や昼のワイド番組というのは、ほぼこの線にそって編成されています。
確かに、安心して聞くことができる要素が強いのですが、ヘビーリスナーが育つのは弱いでしょう。
広域局のようにスター性のあるパーソナリティを作ることができればいいのですが、コミュニティFMにそんな力があるとは思えません。
それらしい番組は作れても、安定した人気番組を作り、リスナーを確保するのは難しいでしょう。
コミュニティFMでJ−WAVEを再送信することによって、一定のリスナーを獲得しているところもありますが、それがコミュニティFMの商品価値を上げるには限界があります。
XY値はある程度上がりますが、それをお金に換える時のP値(還元値)はさほど高くありません。
やはり、コミュニティFMの価値は自社制作番組の価値に比例します。
自社番組でXY値を上げることこそ、コミュニティFMが一番力を入れないといけないことだと思います。
明日は、Y値について語ってみようと思います。