フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

雑談・二人組?

ニュースの原稿に「二人組の強盗」という表現がよくある。
NHKのニュースでは、この「二人組」を必ず「ににんぐみ」と読んでいるはずだ。
私も、局の先輩から「ににんぐみ」と読むよう、強く指導された。
何となくしっくりしないのだが、そう読めといわれれば読まざるをえない。
コミュニティFMだと、さてどう読んでいるだろうか。
普通の人だったら、たぶん「ふたりぐみ」と読んでいるのではないだろうか。
慣用的には「ににんぐみ」ではなく「ふたりぐみ」を使っているのではと私も思う。
では、なぜNHKも、私の先輩も「ににんぐみ」と読めと言われたのか。
これは、言葉の法則性が絡んでいるようだ。
一人、二人、三人、四人、さて、あなたはこれをどう読むか。
一つのパターンが音読み。
「いちにん」「ににん」「さんにん」「よにん(よんにん)」。
もう一つが訓読み。
「ひとり」「ふたり」「みたり」「よたり(よったり)」。
つまり、「〜組」というのは、音読みで統一するのが基本ということになっている。
だから、「ふたりぐみ」というなら「三人組」は「みたりぐみ」と読まないといけないことになる。
そんな言葉はあまり聞いたことが無いはず。
だから、「二人組」は「ににんぐみ」と読まなければならないのだ。
とはいえ、最近の民放では、時々「ふたりぐみの強盗」という言い方をする人もいる。
どっちでもいいという風潮ができつつあるようだが、一応知識として知っておいて損はないかも。
私は、相変わらず教わったとおり「ににんぐみ」と表現しているが。
「一人前」[二人前」「三人前」「四人前」にも同じような法則があるのはおわかりになるだろう。
最近では、「ひとりまえ」「ふたりまえ」なんて言い方もあるようだが、これは「いちにんまえ」「ににんまえ」と読んだ方がすっきりすると思うがどうだろう。
他に電話番号などを言う時の表現。
(03)を「ゼロさん」という人が多いが、本当は「れいさん」である。
ゼロは英語だから、その時は「ゼロスリー」と読むのが正しいということになる。
後が日本語読みの数字なら、「0」だけ「ゼロ」と読むのはおかしい。
これは放送局のアナウンサーなら、ほぼ例外なく「れいさん」と読んでいるはずだ。
一般人が「ゼロさん」と読むのは止めないが、私は「れいさん」と読む、それは今も徹底している。
頭が固い、保守的と言われるかもしれないが、放送局なんてあまりプログレッシブだとクレームが殺到して収拾がつかなくなるものだ。
基本的な部分は保守的であってかまわない、これは自己防衛の一つでもある。
以上を認識して、それでも私は私の読み方を主張するのなら、どうぞご随意に。
あ、ついでに思い出したが、野球選手の年俸を「ねんぼう」と読む人が時々いる。
俸は「俸給」などの「ほう」であって、棒ではない。
是非「ねんぽう」と読んでいただきたいと思う次第。
ご参考までに。


※四人は、本当は「しにん」だが、「死」に通じるのでゲンが悪く、四を「よ」「よん」と言い換えているのはご承知のとおりです。