フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

地域新聞とコミュニティFM

地域新聞、いわゆるコミュニティ・ペーパーとコミュニティFMの親和性についてはよく知られていることだ。
住民が地域情報を得る手段としてのトップは多分地域新聞ではなかろうか。
信頼性があり、ほぼ規則的に発行される新聞なら、住民がある程度依存するのは当然だろうと思う。
私は前に泉北コミュニティを取り上げた。(2006-04-04他を参照)
コミュニティFMが、そういった地域紙と同じように住民から評価され、頼りにされるにはどうしたらいいか。
地域のスポンサーからどうやれば出稿してもらえるのか、今日はそのあたりのヒントらしきものを書いてみたい。
実は、私の親(80歳代)は地域の老人クラブを主宰している。
その仕事は、全くのボランティア。
利益を得られるどころか、多少の持ち出しも厭わず地域の老人の方々へのサービスを毎日続けている。
年に2〜3回、行政単位の老人新聞が発行され、親は原稿を書いたり、地域のお店の方々のところへ行き広告をいただいたりしている。
1軒あたりの額は何千円とか多くて何万円である。
それでも、見てもらえるかどうかわからないような新聞にでも、お店の方々は喜んで広告を出してくれる。
「別に出すこともないんだけど、貴方に言われたら断れないから。」なんて言葉とともに、現金を渡してくれるそうだ。
確かに、広告を出しても、大して注目もされないだろうし、それを見て新しい顧客になる人も少ないだろう。
だが、ひとつだけ強いメリットがそこに存在する。
親は、地域のリーダーでもあるわけだから、広告を出した店は他よりも特別扱いしてもらえるのだ。
何とかを買うならあの店で、クリーニングはあの店、病気になったらあの先生へ、などと人と会ったときに情報を流している。
いわゆる口コミである。
地域に影響力を持つ人の口コミは強力である。
結局、店の方々は新聞の媒体力を評価しているのではなく、その人に広告料を払うことによって別の口コミを期待しているのである。
金を出すのは、善意だけではない。
それを仲介する人が利用できると思えるからこそ、金を出してくれるのである。
また、そうでなければ善意は続かないと私は思うのだ。
コミュニティFMにも同じことが言えまいか。
コミュニティFMに広告を出しても何の効果もない、反応も全くない。
でも、あの人(営業マン)にそれをお願いすると、その人が広告媒体になってお客さんを連れてきてくれる。
だから、私は地域の局に金を出す、コミュニティFMがそれで元気になってくれるなら私も嬉しい。
さて、そんな営業マンが皆さんのコミュニティFMにおられるかどうか。
地域に愛されるコミュニティFMは強いはず。
要は、そんな存在になっているかどうか、ある意味コミュニティFM局の人間力が問われているのかもしれない。