フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

雑談・なんばパークス

4/13に東京ミッドタウンの話をしましたが、今日は大阪のなんばパークスの話。
4/19なんばパークス全館グランドオープンということで、仕事がらみで見学に行って来たわけです。
こんなことを言っては失礼かもしれませんが、東京ミッドタウンを見てから大阪のなんばパークスを見ると何か見劣りがするというか、グレードが落ちるという印象を持ってしまいます。
それは何故なのでしょうか。
見所は色々あります。
11のスクリーンを持つシネマ・コンプレックス「なんばパークスシネマ」は、大阪市内最大級ということでそこそこの魅力がありますし、今回の拡張で既に商売を始めていたヤマダ電機の巨大な店舗ビルと直結し新しい人の流れも生まれることが期待できそうです。
面白そうなショップもいくつかありますし、実際今日体験したところではお店はどこも一杯でした。
そこそこ集客力もあるのかな、というところでしょうか。
そういった肯定的な面があるにもかかわらず、私の評価はグレード2より上には行きません。
東京と大阪の施設には、根本的に何か違うものがあるようです。
それは何か?
ひとことでいうと、文化の香りがしないのです。
商業施設であっても、文化施設ではない。
シティとは、単なる消費の受け皿であるだけではなく、精神的な憩いの場でもあると私は思うのです。
東京の施設には、たいてい美術館や記念館、ホールなどが併設されます。
それは、人々が街に集うための材料を与えてくれます。
展覧会を見たり、イベントに参加したり、自分を表現する場を求めたりするために、まず人々は街にやってきます。
目的を達した後は、自分の自由時間です。
そこには、自分の空間を演出してくれるものが待受けており、一部は購入もできる。
ついでに、居住している場所では買う機会が少ない商品のショッピングも楽しめます。
シティは、常に集う人々にストーリーを用意しています。
六本木ヒルズ・ストーリーに東京ミッドタウン・ストーリー。
それが洗練された街の演出なのです、そんなストーリーがなんばパークスにあるでしょうか、大阪の商業施設にあるでしょうか。
街にはストーリーが必要だ、私たちが住んでいるコミュニティもまた然りです。
本当はコミュニティFMのタイムテーブルにもストーリーは重要だと思っているのですが、話がややこしくなるので今日は触れません。
とにかく、大阪には夢がふくらむようなストーリー性が乏しいというのが実感です。
ただ、商業施設を作ればいい、人が集まればいいだけでは、二流の発想だと私は思うのです。
安藤忠雄さんのような世界に通用する逸材が多い大阪なのに、これは一体どうしたことなのでしょうね。