フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

タイムが失速?

営業の話シリーズを書いていましたが、昨日電通から広告費レポートが発表されたので少しご紹介することにします。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2007/pdf/2007014-0220.pdf
sparkさんのコメントにもありましたが、「コミュニティFMの広告費は既存局の売上増加と新局(2006年は15局開局)効果により増加傾向を維持した」のだそうです。
増加傾向を維持!、よかったですねと思わず言いたくなります。
とはいえ、その前段階のこの表現はどうなんでしょう。
「放送業態別では、堅調であったFM局のタイムが失速し、AM局のタイムも失速状態が続いている。またスポットはAM、FMとも漸減傾向が続いている云々」。
コミュニティFMは増加傾向を維持と言われても信じてよいものやら。
15局も新局が増えれば、全体の広告費が増えるのは当たり前だと言われればそれまでかもしれません。
今日、ラジオ関係者と意見を交換したのですが、口々にラジオはもう右肩下がりでどうしようもないと言われます。
コミュニティFMにビジネスチャンスを求めるなど無謀以外の何ものでもないとか。
儲けるためではなくて、放送を通じて社会的な使命を果たしたい方が多いと考えればいいのではと言っておいたのですが、鼻でせせら笑われてしまいました。
2004年1795億、2005年1778億、2006年1744億とコンスタントに下がり続けているラジオ業界では、強気な話が出るわけもないということでしょうか。
それと今回のレポートで気になったのが、新聞業界です。
2000年に1兆2474億だった広告費が、2006年は何と9986億です。
6年間で2488億円も減り、ついに1兆円を切ってしまいました。
インターネットが雑誌広告費と並んだという見出しが躍っていましたが、新聞業界の方が大変ではないかと少し同情してしまいました。
ラジオ局が衰退する前に、新聞が危ないのでは?と。
何しろ、新聞業界はラジオ以上に寡占が進んでいます。
売上が減れば減るほど、スピンアウトされる従業員が増えるでしょう。
社会の木鐸だとか、ジャーナリスト宣言なんて言っている場合ではありません。
毎日かわら版を刷っていれば、金に変わるという時代は終わりに近づいています。
新聞記者が花形職業だったと言われても、誰も信じない若者が増えてくることでしょう。
私は、まだ新聞に幻想を抱いている世代ですから、心からこれで新聞は大丈夫なのかと心配になるわけです。
1000万部も新聞が売れるほうがおかしい、100万部あれば十分だという人もおられます。
その方がジャーナリスト精神は高まるだろうとも。
記者のプライドが部数とともに肥大する傾向があったことを考えると、適当な心のバランスを保つには100万部程度でいいのかもしれません。
過ぎたるは及ばざるがごとし。
さて、テレビ局の運命は?