フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFMの社長さん・4

ある経済界のリーダーの方が昔こんなことを言っておられました。


FM局の社長は、何もしなければ誰でも勤まる。
なまじっか、中途半端な方針を出せば、そこから経営状態が悪化すると思うべきだ。


確かに、一時期のFM局は、キー局であろうと地方局であろうと、社会に逆らわなければ誰でも経営できたような気がする。
早い話、広告代理店がFM局のマーケティングを考えてくれたし、局の営業が必死にならなくても代理店の営業マンがスポンサーをどんどん連れてきてくれた。
局の人間が余計なことさえしなければ、利害調整だけに力を入れていれば、FM局は自然と儲かっていたのである。
局の営業が何もしなかったわけではない。
私も4年間営業職にあったから、自分がその間代理店さんから与えられるクライアントの方を接待して終わりであったとは思いたくない。
私は私なりに営業的苦労を重ね、クライアントの開拓に積極的に取り組んでいたと今も思っている。
だが、考えたらそれは放送局としてはプラスαの部分なのである。
企業の経営は、代理店さんからいただく電波料だけで苦もなくやれたのである。
ローカル局になると、キー局からの黒ネットで営業的基盤は充足させられたと思う。
社会に身をまかせていれば、普通にしていれば、経営方針がなくても、経営計画がなくても、人事計画なんかいい加減でもFM局という会社は回るのである。
何も考えずに、大株主だからとさほど能力のない息子を社長にしても、余計なことさえしなければ(させなければ)FM局は増収増益、万万才だったのである。
儲かる産業というものは、そういうものなのである。
普通にやっていれば、みんな儲かる。
儲かるどころか、大儲けができる、それが放送局であり、FM局であったのかもしれない。
だが、時代は刻々と変わりつつある。
順応していれば会社の売上が伸びる時代は確実に終った。
もはや、誰が社長になっても何とかなるFM局は姿を消しつつある。
経営方針、経営計画がいい加減な局は、もはや未来がないと思われ始めている。
無力なFM局の社長さんたち、そんな人たちが少しずつ目立ち始めていると思うのは私だけではなかろう。
では、コミュニティFMの社長さんたちはどうであろうか?
明日はそのあたりを少し。