フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

レスポンス広告・3

OLが二人話をしていた。
どうもラジオに関する話らしい。
しばらく、横で立ち聞きさせてもらった。


「先日、うちの会社がラジオで紹介されたのよ。商品の話もするからと言っていたので、問合せがあってはいけないから、何人か電話の前で待機していたの。」
「ふうん、何て番組?」
「○○放送の××という番組。まあまあ人気番組なんだけど、でもラジオでしょ、問合せといっても大したことないだろうって感じだったの。」
「あなたも待機していたの。」
「ううん、何となくラジオで紹介するっていうから皆と一緒に聞いていただけ。で、あ、そろそろ終わりだなあと思ったとたんに、事務所の電話が鳴ったの、それも一斉によ。」
「へえ〜、電話って何本ぐらいあったの?」
「20本ぐらいかな、でもね、その事務所の電話がみんな鳴るっていう感じかな。とにかくあっちでもこっちでも電話がじゃんじゃん鳴るの。」
「あなたもその電話をとったの?」
「仕方がないじゃない、もうそこにいるもの、皆。でも、応対の要領なんか聞いていないからもうグチャグチャ。それから1時間ばかり大変だったのよ。ラジオってバカにできないわよ。あんなに反応があるなんて思ってもみなかったわ。」


ラジオ関係者には、思わずニンマリしてしまう話ではないだろうか。
意外とラジオの影響力はあるのだ、このOLはそれを再認識したことだろう。
いわゆる、これもレスポンス広告の一つである。
ラジオを聞く→動機づけメッセージが流れる→リスナーがアクションを起こす
多分、ラジオの広告効果はこういう形で推移するのかもしれない。
思わずリスナーが問合せをしたくなる情報をどれだけの頻度で流せるか、作り手側が最も意識しないといけないところだ。
FM局は、昔は音楽を流すだけで、その音楽を手に入れたいというモーチベーションにつながった。
だから音楽関連のCMがいっぱいだったし、オーディオ関連の商品CMも次々に流れた。
FMに出稿することが、商品の販売に直結していると考えられていたのだ。
今は、そんなパワーはFM局からは感じられない。
AMは、メッセージで相変わらず勝負している。
FMはもはや音楽で勝負するだけでは、営業につながらないということを、大手代理店の関係者は力説しているのだろう。
確かにデイリーで報告も出せないラジオ局にできることは、実際のリスナーのレスポンス以外に何があるのかという指摘もよくわかる。
レスポンス広告は、結局自分の首をしめるだけだというFM関係者。
さて、どちらがより現実的なのだろうか。