JET STREAM

ＪＦＮ系の人気番組「JET STREAM」。
スタートはまだＴＦＭがエフエム東海といわれていた1967年である。
元々シカゴに勤務していた日本航空の方が、地元のエフエム局が放送していた「MUSIC TILL DAWN」という夜から朝まで放送していた番組をいつも聞いていた。
その方が日本に戻って宣伝課長になり、「MUSIC TILL DAWN」のような番組を日本でも聞きたいと思って、ＴＦＭと相談して作ったのが「JET STREAM」なのだとか。
いわゆるイージーリスニング系の音楽が、シームレスで流れるだけの番組。
それでも、城達也さんの甘いヴォイスが溶け込むようなゆったりしたストリームに多くのリスナーが引きつけられ、エフエム業界の大人気番組となっていったことは周知のことだろう。
ああいう番組なら、私も聞きたい、そんな気持ちが「JET STREAM」を産んだのだといえる。
放送局の人間なら、このスタンスはとても大事だといえる。
こういう番組なら自分も聞きたい、つくり手としては自分の番組のヘビーリスナーは常に自分でなければいけないということだ。
ひとりよがりではなく、自分の作った番組をどこまで客観視してestiｍateできるか。
自分が好きな番組はきっと皆も好きなはずだという普遍性を日々の経験の中から獲得できるかどうか。
さて、皆さんのコミュニティFMでは、どれだけ聞きたい番組があるだろうか。
聞きたい番組が多ければ多いほど、制作者としては成長していくのだと私は信じているのだが。