フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

電波が飛ばない

もう少し前になるが、都心にあるコミュニティFMの社長さんと話をさせてもらった。
その方は、大変な努力家で、放送のこともよく理解されておられた。
営業にも熱心で、地域のお店などをコミュニティFMのサポーターに組織化し、支持の幅も徐々に広げられていた。
その方が、こういっておられた。


私は自分でできることは精一杯やってきたと思います。
それでも、私の力ではどうしようもないことが一つだけあるのです。
私の悩みの種、それは電波が区の周辺しか結局飛んでいかないことです。
これでは、どれだけ努力しても、メジャーなラジオ局には勝てません。


電波が飛ばない。
それが商売にとって、こんなに致命的だったとは気づかなかったのだとか。
20Wになったからといって、際立って電波が飛ぶようになったわけでもない。
商業放送局として、これで公平な競争ができるのかと文句の一つもいいたくなるだろう。
行政的には、コミュニティFMを既存のラジオ局と競争させようとしたわけではない。
きめ細かい地域の情報交換に、電波を新規に割り当てただけだと言うだろう。
商業放送局として成り立つかどうか、それは行政の問題ではないと。
とにかく新たな電波をほしがる人たちがいて、私たちに周波数を認可してもらえれば、後はうまくやりますといって始めたのがコミュニティFMということのようだ。
どこまで飛ぶかどうかは、あまり問題にしなかったのかもしれない。
しかし、開局して初めてそれに気づくというのは、少々可哀想な気もする。
早くラジオをデジタル化して、コミュニティFMに大出力のチャンネルを与えてあげるしかないだろう。
でも、そうなったらもはやコミュニティFMではないという指摘も出たりして。