フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

DJスタジオ

私が勤めていたFM局にはDJスタジオというのがあった。
いわゆる副調整室のないスタジオ。
つまり、ミキサーもディレクターも必要がないというか、全部一人でできるスタジオだ。
私はFM局のスタジオは、こういったDJスタイルで十分だと思っていた。
アメリカの音楽局もほとんどワンマン形式だったし、モアミュージック、レストークなどと言われていたFM局なのだから、できれば皆ひとりでやってもいいのではと思っていた。
で、あるとき、FM東京のスタジオに行ったら、考え方が全然違っていた。
ミキサーもディレクターもいて当たり前。
喋り手は喋り手、そういう分業ができないのは、金がないから仕方無しにそうしていると言われかねない勢いだった。
田舎のラジオは、ワンマンでも仕方がないかもしれないが、一流の放送局はそんなけちくさいことはしない、と顔に書いてあった。
で、それがデフォルトになったのか知らないが、コミュニティFMはどこもこのスタイルに右へ倣え。
DJの喋り方が東京の真似なら、スタジオの形式も東京の真似。
本質的にわかっていないから、無難に形式だけをまねてしまうのかもしれない。
コミュニティFMが結果的にうまくいかないのは、FM東京がお手本になってしまったからかもしれない。
FM東京にしてもJ−WAVEにしても、私は真似るに値するとは思えないのだが、知らない人にとっては東京の権威の前にはひれ伏すしかないのだろう。
罪作りな東京の放送局ではある。