フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

大阪レジスタンス・3

地方なんかに制作能力はないだろう、中央は簡単にそう判断しかねないような気がします。
確かに、今のような放送局のネットワーク体制では、年々地方の制作能力が落ちていくことは止めようがありません。
コミュニティFMの制作能力が弱いとするなら、それはその地域のラジオ番組の制作能力が弱いということでもあるのです。
コミュニティFMというのは、放送局ヒエラルキーのすそ野という考え方もできるわけですから、なだらかなヒエラルキーのカーブを描いているなら制作能力もそこそこあるはず。
にもかかわらず、中央集権的に放送局が再編されたことにより、ヒエラルキーがペンシル型になりつつある、そんな感想を持ってしまうのです。
二眼レフ論というのもありました。
東京と大阪が山の頂点を形成し、それぞれのふもとに地域が広がる、まあそれも制作能力を高める力にはなるでしょう。
いや、もっと地域の基幹局が力を持ち、それぞれの地域が山をもっと目立った形で形成するようになれば、コミュニティFMの制作能力も自ずと伸びていくのではと思うのです。
HTBが制作した「水曜どうでしょう」などは、私に地方の可能性を大いに感じさせてくれました。
大泉洋さんのタレント力もすごいのですが、私は自分がプロデューサーだからかもしれませんが、鈴井貴之さんの統率力が結果的にあの雰囲気を作っているのだと思っています。
あそこに鈴井さんがいなかったら、あのアナ−キーな構成はありえない。
実にスタッフが勝手なことをやっているように見えているが、そのための外部への根回しをどれだけ鈴井さんがやっているかが私にはよくわかるのです。
あの番組内容で局周りの人を説得することなんて、誰もができることではありませんよ。
話題になったから今は文句を言う人は少ないでしょうが、スタートした頃なんか多分あの番組を肯定する人など少数派だったに違いなのですから。
とにかく地域の番組制作能力が高まらない限り、コミュニティFMにまで回らない。
毎年、制作費がどんどん落ちているローカル局が増えている中、コミュニティFMの制作能力が強まる可能性がはたしてあるのか。
少し悲観的にならざるをえない私なのです。