フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

賑わいを作る

今回の「大・大阪展〜うまいもの市」の賑わいについて、ある人がこう話していました。

 
多分この「賑わい」は、限られたスペースの中に店を配置した結果じゃないだろうか。
人が混雑している、その人たちはその店の商品を並んでも手に入れたいと思っている、それが演出効果となって、新しい客を呼んでいるのだろう。


東京ではラーメン屋などの開店時に、わざとオープン前に動員して人を並ばせたりするようです。(サクラといいますね、一般的には)
そうすると、何だろうこの行列は?と街行く人が興味を持つ。
特にラーメン店とか回転寿司とか庶民が口にするようなものは、この行列が効果を与えたりする。
日頃、ニーズを感じている対象物に大勢の人が群がっている時、自分のニーズも顕在化し、商品に対する欲求が生まれてくる、とでも言いましょうか。
「賑わい」は潜在的なニーズを顕在化させるわけです、難しそうな表現をすると。
ただ、潜在的なニーズがなければ、現象面的に賑わっていても購買意欲には結びつかないと思われます。
女性が化粧品の特売に殺到していても、男はまるで無関心なのもその例でしょうか。
放送局でも同じようなことがあります。
ある放送局が若者を対象に放送をしていたとします。
聴取率はコンスタントな数字でそれほど悪くはありません。
ある時、某スポンサーが大量にスポットを発注しました。
それが1クール(3ヶ月)規模の販促展開でした。
その時期、レギュラーのスポンサーと大量出稿スポンサーで満杯状態。
別のスポンサーや代理店が遅れて出稿したいと言ってきても、ほとんど空きはなし。
従来ほとんど需要がなかった時間まで売れてしまいました。
そうすると、どこそこの放送局は賑わっている。
どこそこのスポンサーが大量に買ったと言うことは、あの放送局はよほど若者を押えているに違いないと業界が勝手に憶測してくれます。(正しいかどうかは別にして)
そうすると、後は勝手に放送局を差別化し、それが回り回って、放送局への関心を高め聴取率を上げる結果になったりします。
賑わいが正のスパイラルを産むわけです。
この場合の大量スポット発注の期間は、1クールぐらいはないとだめでしょう。
1ヶ月だと、その時の短期的需要とみられますから、その時期さえはずせばいいだけだと思われてしまいます。
またあまり長い間ですと、他の局へ出稿が流れてしまい、競争相手を元気づける結果にならないとも限りません。
賑わいの演出はなかなか難しそうで、一面的な理解では、賑わいを作り出そうとするのはかえってリスキーかもしれません。
ま、このあたりコミュニティFMにどれだけ参考になるかわかりませんが、知っておいて損はないと思いますね。
さて、明日から、コミュニティFMがどうすれば賑わいを作り出すことができるか、そのあたりを雑談風にお話しましょう。
ほんの座興と思っておつきあいください。