フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

脳知と身体知

昨日、脳知と身体知という話をした。
最近、私が多用する言葉なのだが、ぴんと来ない方のために少し書いて見る。(詳しくはネットで検索を)
水泳を例にあげると、こうなる。
脳知:泳ぎ方は、まず身体を浮かせて、それから足と手を動かす・・云々。
身体知:以上の知識とは別に、実際に身体に水の抵抗を感じながら泳ぐことができる知。
泳ぎ方は知っていても、実際に泳げるかどうかはわからない、これが脳知。
言葉として必ずしも表現はできなくとも、実際に自分の身体を使って泳ぐことができる知識、それが身体知。
何かに対処する時、手順を考えながら実行するので、どうしても時間がかかるのが脳知。
手順を身体が覚えているので、テキパキと業務を処理する、これが身体知。
後者は慣れ、と言い換えることもできるかもしれない。
コミュニティFMの開局時によく思うことは、集まってきた人のほとんどが脳知派。
身体知を持っている人は、きわめて少数。
身体知をもっている人は、脳知派ほど言語を駆使できないことが多い。
そんなこと議論をしても仕方がないと思っているのかもしれない。
脳知派は、議論こそが自分のコア・コンピタンスだと思っている。
エリート層に多い傾向である。
どんなものにでも理屈をつけて正当化してしまう。
しかし、実際の問題対処には役立たない。
結果論で理屈をつけることには、驚くほどの才能がある。
個人的には、コミュニティFM開局時には、脳知派の議論はほどほどにして、身体知を持つスタッフを重用すべきだと思っている。
しかし、実際には誰が正しい身体知を持っているかを判断するのは難しい。
職人は職人を知るので、いわゆる職人気質をもった方にできるだけアドバイスを受けるべきだろうというのが私の意見。
例えば自分の家を建てるとなると当たり前の話だと思う。
口が達者で、権力者をバックにしていても、まともな家が建てられない職人に誰が頼むのかということだ。
今年もまた10局を越えるコミュニティFMが生まれるという。
身体知を持つ方に是非チェックをおねがいすることをお勧めしておきたい。