フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

適正価格(その4)

クライアントによって、スポット価格が違うということを今まで指摘してきた。
いつも買いに来てくれる上得意と一見さんでは、価格が違うというのも納得できる話。
デパートだって、外商回しにしてもらうと凄く安くなったりするから、その恩恵を受けた経験を持つ私があまり文句を言うのも何なのだが。
ただ、その値段が新しくクライアントになっていただいた方と比べて価格が1/3、1/4となると、それはどうなのかなとよく思ったものだ。
会社からすると、そんな値段でも買う人がいるのだから、黙ってその値段で売れということなのだろう。
だが、私も日々の努力でやっとつかんだ新規顧客だ、スポットを打つ以上それなりの効果は出て欲しいと思うのが普通だろう。
クライアントが納得するかどうかではない、私が支払っていただいたお金に見合うものをお返しできるかどうかなのだ。
売上げればそれでいい、それ以上は考える必要はない、なんて人もいた。
しかし、お客様はリピートしていただいてこそ、お客様なのである。
お金を支払ったことに心から満足していただけない限り、次はないのである。
だから、この際、スポット価格がどうとかではなく、どういうスポットをどれぐらい打てばどういう効果があるかということを私が熟知していないといけないのだ。
それに満たなければ、効果は弱い、スポットなんか打っても販売には結びつかないということになる。
そんなものを客に売りつけてはいけない、商売人なら当たり前のことだ。
だが、放送局側で、それを心から思っている人はそれほど多くはなかったような気がする。
だから、平気で3倍、4倍の値段でスポットを売るのだろう。
売り手市場なのだから、価格を決めるのはこちらなのだという考えに陥るのである。(大きな代理店には言いなりのくせに)
私が安い単価でも、まだ許せたのがライブコンサートなどを手がけるイベンターさんのスポットだ。
チケット発売のギリギリになって、出稿の引き合いがある。
だから、このままだと売れないまま社告などで埋めるしかないような枠を買ってくださるのだ。
売れなければ、売上げはゼロ。
でも、それを買ってもらえれば、何某かの金になる。
ギリギリは安いというのは、どこの世界でもあること。
そういう意味で、多少(1/3が多少かどうかは疑問だが)の安売りでも、それがその時点では適正価格ということになるのだ。
とはいえ、当時のCMデスク、こういうイベンターのやり方にはあまり好意を持っていなかったのか、本来効果のある時間が空いてにいるにも関わらず、わざとそれを出さず、悪い時間のスポットを出してきたりしたのを思い出す。
幾ら何でも、こんな単価はないだろう、という抵抗感がスポットデスクにあったのだろう。
適正価格の話、なかなか結論に到達しませんが、しばらくご辛抱を。
ということで、続きは又明日ということに。