コミュニティFMは儲かるか・2
コミュニティFMは儲かるか?の答えをとりあえず書く。
努力すれば、儲からないことはない。
だが、そんな努力をするのなら、その努力を他の事業につぎ込んだ方がもっと儲かる。
コミュニティFMは、普通にやっていれば儲からない。
産業としては失格の部類だろう。
だが、何故かコミュニティFMをやりたいと言う人は多い。
前にも書いた比喩だが、コミュニティFMは小劇場みたいなものだ。
小劇場は面白い。
どれだけ辛くとも、お金を持ち出しても、小劇場は続けたい。
歌舞伎のように、タニマチがいるわけでもない小劇場。
自分の力で金をかせぎ、それを小劇場につぎ込む。
かくて、劇場文化は育つ。
その文化は、とても貴重な私たちの財産でもある。
コミュニティFMは、これぐらいの気概を持ってやれば、やがて文化として華が咲くかもしれない。
利益ばかり優先しては、コミュニティFM文化は育たない。
社員は給料が保証され、現場を任されるボランティアはただ働き。
そうだとしたら、いびつな現場といわざるをえない。
コミュニティFMでも利益を出しているところもある。
だが、そこが拡大再生産基調かというと、私は少し首をかしげたくなる。
自治体からの広報費名目の補助金、親企業からの宣伝費という名の援助金、設備等の無償援助等々。
いわゆる下駄をはかせてもらうことによって、ほとんどのコミュニティFMは維持されている。
そんなものなくても、何とかやっているというコミュニティFMも存在する。
しかし、経営状態は決してバラ色ではないだろう。
少しでも手を抜けば、あっという間に赤字に転落する、それが実態ではなかろうか。
そこまでして、コミュニティFMを何故やるのか。
小劇場が面白いように、コミュニティFMも又面白いということかもしれない。
夢だけじゃ飯は食えないと揶揄する人もいるが、放送現場の一人一人の努力は貴重である。
儲けることだけが、コミュニティFMの目的ではない。
そういうことなのだろう、多分、きっと。